筋トレと脂質の関係とは?摂るべき脂質と避けるべき脂質

イワシ缶

筋トレにおいて脂質は敵視されることが多く、なるべく脂質を排除することで体を絞り込みたい、と考えている方もいるかもしれません。減量期は特に脂質をある程度控えるのは正解なのですが、脂質をゼロにすると筋肥大効果が落ち、またそれ以外にも体にデメリットが生じます。

そして脂質を摂取するにも脂質の種類を選ぶ必要があります。このページでは、筋トレにおける脂質との付き合い方、また脂質を摂取する際に積極的に摂取すべき脂質、控えるべき脂質、などについて解説します。

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筋トレに脂質が必要な理由

筋トレに脂質が必要な理由は以下です。

  • 細胞一つ一つの幕を形成するから
  • ホルモン(テストステロンなど)の材料になるから
  • 血液サラサラ効果で血流を改善するから
  • 脂肪燃焼効果があるから

まず人間の体は筋肉も含め、すべて細胞からできています。そして細胞には一つ一つ膜があり、脂質が不足すると細胞レベルで体に不調が起こります。その結果筋肥大が阻害されるだけでなく、肌荒れなどの原因にもなります。

次に筋肥大のためには善玉の男性ホルモンであるテストステロンや、成長ホルモンが必須です。脂質はこれらのホルモンの材料にもなるため、不足するとホルモン値が下がって筋肥大効果が落ちます。

また脂質の種類によっては血液を綺麗にし、体全体の栄養運搬効率を高めます。当然筋肥大のためには栄養を効率的に運搬する必要があるので、血流が良くなると筋肥大効果が高まります。それと同時に代謝が上がり、脂肪が燃焼しやすくなります。

筋トレに必要な栄養素について詳しくは以下の記事で解説しています。

筋肥大に必要な栄養素を網羅的かつわかりやすく解説します

脂質の種類

筋トレには脂質が必要不可欠ですが、脂質ならなんでも良いわけではありません。積極的に摂取すべき脂質と避けるべき脂質があります。最初からすべてを把握する必要はないのですが、まず脂質の種類を一覧表でまとめると以下のようになります。

 

 

種類 主な脂肪酸 多く含む食品 摂取すべきか
飽和脂肪酸 短鎖 酪酸 バター ×
中鎖 ラウリン酸 ココナッツ油、ヤシ油
長鎖 ミリスチン酸 ヤシ油、パーム油 ×
パルミチン酸 バター、牛・豚脂 ×
ステアリン酸 牛・豚脂 ×
不飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 n‐9系 オレイン酸 オリーブ油、菜種油(キャノーラ油)、牛・豚脂
多価不飽和脂肪酸 n‐3系 α-リノレン酸 エゴマ油、アマニ油、シソ油
DHA
(ドコサヘキサエン酸)
サバ、サンマ、イワシ、ハマチ、ブリ、ウナギ、マグロ
EPA
(イコサペンタエン酸)
サバ、サンマ、イワシ、ハマチ、ブリ、ウナギ、マグロ
n‐6系 リノール酸 紅花油、ひまわり油、綿実油、コーン油、大豆油
アラキドン酸 卵白、レバー、サザエ
リノレン酸 母乳

結論を先に書くと、n-3系のみを意図的に摂取するよう心掛け、△の脂質は摂取しすぎないように調整し、×の脂質に関してはあまり摂取しないようにするのがおすすめです。もちろん×の脂質を完全に断たなければならないわけではありませんが、少なくともあえて摂取するメリットはありません。

飽和脂肪酸はエネルギー源になりますが、意図しなくても必要量は摂取でき、また血液を綺麗にする効果などは期待できません。

n-3系に関しては最近テレビや雑誌などでも話題になっているので、ご存じの方も多いかもしれません。n-3系の中でも、α-リノレン酸は必要量摂取するとコストがかかり、また料理に使うにもサプリで摂取するにも酸化しやすく扱いにくいです。

そのためn-3系はDHAとEPAで摂取するのがおすすめです。

またn-6系に関してもn-3系と同様に必須脂肪酸と呼ばれる、体内で合成できない脂質です。そのためn-6系も摂取する必要があるのですが、現代人の食生活だとn-6系が過剰摂取になり、逆にn-3系が不足するケースが多いです。

そのためn-6系に関しては意識的に摂取はせず、むしろ控えめにした方がバランスが取れます。飽和脂肪酸は基本的に控えた方が良いのですが、中鎖だけは体に良いとされ、あえて摂取されることもあります。

しかし医学的な根拠が薄く、飽和脂肪酸をあえて摂取するメリットは不明なので、ココナッツ油などをあえて摂取する必要もないでしょう。飽和脂肪酸を過剰摂取すると、中性脂肪や悪玉コレステロールが増加します。

n-9系はn-6系、n-3系同様に、血液中のコレステロール値を減少させるなど、体にとってプラスの効果があります。

とはいえn-9系は必須脂肪酸ではないため、n-3系ほど意図的に摂取するメリットもないでしょう。また現代人の食生活ではn-9系はあまり不足しません。

n-3系を摂取する方法

n-3系を摂取する方法は複数ありますが、毎日摂取するのであれば缶詰めサプリメントが手軽なのでおすすめです。私自身以下のものを常備しています。

  • サバ缶
  • さんま缶
  • イワシ缶
  • フィッシュオイル(サプリメント)

寿司、刺身、焼き魚、などを食べた日はあえて上記のものを摂取することはありませんが、そうでない日はDHA、EPAを摂取するために上記のものを口にしています。缶詰めはスーパーなどで購入すれば良いですが、フィッシュオイルはネットで購入すると良いです。

薬局などにおいているものだとDHA、EPAの含有量が少なすぎるので、含有量の多いものをネットで買うのがおすすめです。私は日本製、海外製のものを含めて、各サプリメントのDHA、EPA含有量を調べ、価格当たりの含有量をすべて計算してどれがベストか比較する、ということをやった経験があります。

その結果以下のフィッシュオイルがベストと判断し、私自身も摂取しています。

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ナウフーズのウルトラオメガ3はDHA、EPAの量が多くおすすめなのですが、オメガ3とオメガ3-Dがあります。成分の含有量的にはオメガ3-Dがベストなのですが、売れているのはオメガ3の方です。

私自身どちらにするか迷った結果どちらも試した経験があるのですが、正直なところ違いはよくわかりませんでした。含有量重視ならオメガ3-Dを、口コミが多く売れている方を選びたいのであればオメガ3が良いと思います。

ちなみにネイチャーメイドはマルチビタミン&ミネラルに関しては成分含有量的に優れているのですが、フィッシュオイルに関しては含有量が少なすぎます。

トレーニングをしている人は特に1日あたりEPAとDHAを合わせて1,500mgは摂取した方が良いと言われており、オメガ3なら1日2粒で十分です。しかしネイチャーメイドだとEPAとDHAを合わせても270mgにしかならないので、5~6粒程度飲む必要が出てきます。

また血流改善効果、脂肪燃焼効果等を考えるとなるべくEPAが多い方が良いのですが、ナウフーズのフィッシュオイルはEPAの含有量がDHAの2倍になっており、この点でも優れています。

私自身サプリメントはあまり摂らない方で、プロテイン、マルチビタミン&ミネラル、フィッシュオイルのみです。脂質は軽視されがちですが、そのくらい重要度が高いということです。

脂質を摂取する上での注意点

上の表で×や△の脂質の過剰摂取に注意することはもちろん、〇や◎の脂質であっても過剰摂取は厳禁です。飲めば飲むほど脂肪燃焼効果が高まり、血流が良くなって筋肉が付くというわけではありません。

n-3であっても過剰摂取すれば当然太ります。脂質の種類に関わらず、脂質は1gあたり9kcalです。ちなみに炭水化物とタンパク質は1gあたり4kcalです。つまり脂質は他の栄養素よりもgあたりのカロリーが高く、倍以上あります。

過剰摂取すると太るので、注意が必要です。

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