喫煙は筋トレに悪影響を及ぼす、という話を耳にしたことのある方も多いかと思います。私自身今はタバコを吸っていませんが、もともと割とヘビースモーカーで、筋トレを始めてからもタバコを吸っていました。分量としては、1日にセブンスターを2箱吸うペースで、吸い方もフィルターギリギリまでしっかり吸うタイプでした。
結局筋トレとは関係なく、胸やのどに痛みが出てきた、タバコの値段がどんどん上がってきた、フリーランスになって家にいることが多くなって吸う本数がもっと増えてしまいそうだった、といった理由で禁煙しました。
特に家で作業中自由に吸えてしまうと、とんでもない本数吸ってしまいそうで怖かったことが大きいです。筋トレへの影響としては、正直体感として禁煙前後で特に違いは感じていません。
喫煙していた頃も筋肥大はしていて、禁煙後も変わらず筋肥大しています。そのため筋トレへの影響を実感しているわけではないのですが、一般的にどのような悪影響があるのかについて、まとめていきます。
喫煙による筋トレへの影響
喫煙による筋トレへの影響は以下が挙げられます。
- パフォーマンス低下
- 筋肥大効果減少
- ダイエット効果減少
- 回復の遅れ
以上の影響がありますが、原因を大まかに言えば酸素と栄養の阻害です。要するに酸素と栄養が体全体にうまく回らなくなり、上に挙げたようなことが起こるのです。
パフォーマンス低下
喫煙により筋トレのパフォーマンスが低下する主な理由は酸欠です。喫煙することで、本来ヘモグロビンやミオグロビンと結合するはずの酸素よりも先に、一酸化炭素が結合してしまいます。要するに酸素を効率的に体に取り入れて活用できなくなるということです。
またタンが絡んだりすれば呼吸が阻害されるため、その結果酸素を取り入れにくくなるということもあります。とはいえ有酸素運動ほどパフォーマンス低下の影響を大きく受けるわけではなく、特に短時間の筋トレであれば喫煙の影響を感じることは少ないでしょう。
筋肥大効果減少
喫煙により阻害されるのは酸素だけではなく、栄養の運搬も阻害されます。なぜなら喫煙によって血管が細くなる、血流が悪くなる、といった影響があるからです。栄養は血液によって全身に運ばれるので、血流が滞れば当然栄養が運搬されにくくなり、結果的に栄養の吸収効率も落ちてしまうのです。
また喫煙によりビタミンが消費され、筋肥大に必要な分が消費されます。これも筋肥大を邪魔する要因です。筋トレとビタミンの関係について詳しくは以下の記事で解説しています。
ダイエット効果減少
筋トレ後数時間~数日間は脂肪を燃焼する効果があり、これを運動後過剰酸素消費(EPOC)と言います。名前の通り酸素を過剰に消費し、エネルギーとして脂肪が使われている状態です。しかし喫煙により酸欠状態になっているとEPOCの働きも低下し、結果的に脂肪燃焼効果が落ちてしまうのです。
回復の遅れ
喫煙により酸欠が起こったり栄養吸収が阻害されたりすれば、結果的に筋肉の回復を遅れさせます。根本的な原因として、喫煙により酸素と栄養の運搬や吸収が邪魔され、以上のような悪影響が発生するということです。
喫煙の影響を減らすための対策
喫煙による影響を極力少なくするためのものとして、以下の対策が挙げられます。
- アルギニンを摂取して血管を広げる
- ビタミンC、Eを摂取する
どちらもサプリメントを利用するのが効果的と考えられます。
アルギニンを摂取して血管を広げる
喫煙により血管が収縮し、血流が滞り、栄養の運搬が阻害されます。その結果筋肥大しにくくなる、回復が遅れる、といったことが起こります。ただし私自身喫煙しながら筋トレしていたときもアルギニンは摂取していなかったので、どのサプリメントがベストなのかはわかりません。
摂取を検討される場合、各製品の成分等を調べてみてください。
ビタミンC、Eを摂取する
喫煙により特に大量消費されるのがビタミンC、Eです。これらのビタミンは筋肥大にも必要な栄養素です。上にもリンクを貼る予定ですが、筋トレとビタミンの関係について詳しくは別の記事で解説します。
消費する分、ビタミンC、Eのみ個別で多めに摂取すると喫煙の影響を軽減できると考えられます。私自身はネイチャーメイドのスーパーマルチビタミン&ミネラルでビタミン・ミネラルを網羅的に摂取していました。
喫煙していない今でも、家にいるときは基本的に朝・昼・晩の1日3回飲んでいます。
目安量は1日1粒ですが、筋トレをしている分必要量が多い、野菜や果物を充分に摂取できていない日がほとんど、といった理由から3粒飲んでいます。私自身はこれにプラスしてあえてビタミンC、Eを摂取することはしていませんでしたが、喫煙による消費分を考えて、ビタミンC、ビタミンEのサプリもプラスで飲んでも良いかと思います。
ビタミンCは水溶性ビタミンなので多めに摂取しても尿から排出されるだけですが、ビタミンEは脂溶性ビタミンなので体内に蓄積されます。そのため脂溶性ビタミンは過剰摂取すると害が発生する可能性もあるので、その点はご注意ください。
ビタミン・ミネラルの1日の目安量に関しては、以下のページが参考になるかと思います。
吸わない方が良いが吸っているマッチョもいる
私自身喫煙反対派ではなく、また副流煙も特に気にしません。私自身もともとはそれなりのヘビースモーカーでしたし、世の中の嫌煙ブームに関しては「まあ嫌煙派の主張もわかるけれどちょっと極端だな」と思っています。
私の弟は喫煙者ですが、たまに飲みに行くときなどは喫煙可の店にして、もちろん目の前でタバコを吸っていても特に何も言わないですし嫌だとも思っていません。
とはいえ筋トレの効果を少しでも上げたいということであれば、禁煙するに越したことはないでしょう。ただし上で紹介した内容がどこまで筋肥大に影響するのかは不明な部分も多く、実際ボディビルダーにも喫煙者はいます。
それも日本トップクラスの選手が喫煙者であることは有名です。ボディビルダーほどの筋肉はありませんが、そこそこ筋肉量の多いアスリートや、ハードに鍛えている一般人の中にも喫煙者は混じっているでしょう。
そのため喫煙には筋肥大を阻害する悪影響があるものの、打ち消すほどのものではなく、喫煙しながらでも筋肥大している人は多いと言えます。
電子タバコはどうなの?
正直、電子タバコが筋トレにどう影響するかはわかりません。なぜなら電子タバコの害自体まだ未解明な部分が多いからです。一応普通のタバコよりも電子タバコの方が害が少ないと言われている分筋トレへの影響も少ないと考えるのが自然ですが、本当に普通のタバコよりも電子タバコの方が害が少ないのかと疑問視する情報も度々目にします。
結論としては、電子タバコの方が悪影響が少ないかもしれないし、そうでもないかもしれない、はたまた電子タバコの方が実は害があったなんてこともあるかも、となります。だいぶ曖昧で申し訳ありません。
また筋トレと酒の関係は以下の記事で解説しています。