筋肥大に必須!ビタミン&ミネラルの種類、効果、摂取方法

ビタミン&ミネラル

筋肥大にタンパク質が重要なことは、周知の事実でしょう。そして次に、ホルモンの材料となる脂質、タンパク質の吸収を助けつつエネルギー減になる糖質ももちろん重要です。タンパク質だけを摂取していても消化不良や内臓疲労により吸収効率が低下し、また摂取カロリーが不足します。

摂取カロリーの不足は体を飢餓状態にして太りやすくなってしまうので、筋トレダイエット、減量が目的の方にとっても好ましくありません。そのためタンパク質、糖質、脂質の三大栄養素が重要なのですが、これに加えてビタミン&ミネラルも超重要です。

ビタミン&ミネラルは複数の種類から成り立っているのでその役割は様々ですが、一言で言えば三大栄養素のサポートを行います。よくビタミンCを摂ると肌が綺麗になると言われますが、実際に肌を作っているのはタンパク質です。

厳密にはもっと複雑ですが、簡単に言えばビタミンCはタンパク質が肌を作るのをサポートしているのです。このページでは、主に筋トレの観点から、それぞれのビタミン&ミネラルがどのような働きをするのか解説します。

スポンサーリンク

ビタミン&ミネラルの種類

ビタミン&ミネラル

ビタミン&ミネラルの種類や働きに関して、すべてを把握する必要はありません。結局のところ最終的に必要量摂取すればそれで問題ないからです。しかしざっくりとは知っておいた方が納得した上でビタミン&ミネラルを摂取できるはずなので、まずはビタミン&ミネラルを列挙します。

ビタミンの種類

ビタミンの種類は以下です。

  • ビタミンA
  • ビタミンB1
  • ビタミンB2
  • ナイアシン(ビタミンB3)
  • パントテン酸(ビタミンB5)
  • ビタミンB6
  • ビオチン(ビタミンB7)
  • 葉酸(ビタミンB9)
  • ビタミンB12
  • ビタミンC
  • ビタミンD
  • ビタミンE

筋トレの観点から特に重要なものは、赤の太字にしておきました。それぞれのビタミンの働き等について詳しくは後述します。またビタミンには水溶性と脂溶性があり、まとめると以下のようになります。

水溶性ビタミン 脂溶性ビタミン
  • ビタミンB群
  • ビタミンC
  • ビタミンA
  • ビタミンD
  • ビタミンE
  • ビタミンK

水溶性ビタミンは水に溶ける性質があり、多めに摂取しても尿で体外に排出されます。一方で脂溶性ビタミンは脂に溶ける性質があり、体内に蓄積されます。過剰摂取すると体調不良になる可能性があります。

ミネラルの種類

ミネラルの種類は以下です。

  • ナトリウム
  • カリウム
  • カルシウム
  • マグネシウム
  • リン
  • 亜鉛

ミネラルは筋収縮を助ける、水分バランスを調整する、といった重要な役割があります。また欠乏すると骨が脆くなって骨折しやすくなるようなこともあります。

ミネラルも脂溶性ビタミン同様、過剰摂取すると体調不良につながります。それぞれのミネラルについても詳しくは後述します。

ビタミンの役割、分量、食材

野菜

それぞれのビタミンの役割、必要量、目標量、上限、多く含まれる食材、などを表にまとめました。

ビタミンの種類 役割 推奨量 上限量 多く含まれる食材
ビタミンA 網膜保護、皮膚・粘膜の正常保持、免疫維持など 男性:
850μg~900μg
女性:
650μg~700μg
男性:
2,700μg
女性:
2,700μg
モロヘイヤ、ほうれん草、ニンジン、レバー、しゅんぎく、など
ビタミンB1 糖質をエネルギーに変換する 男性:
1.4mg
女性:
1.1mg
なし 豚肉、大豆、ウナギ、玄米、青のり、こんぶ、など
ビタミンB2 三大栄養素をエネルギーに変換する 男性:
1.6mg
女性:
1.2mg
なし モロヘイヤ、しそ、かぶ、ブロッコリー、ほうれん草、など
ナイアシン
(ビタミンB3)
三大栄養素をエネルギーに変換する 男性:
15mg
女性:
12mg
男性:
350mg
女性:
250mg
きのこ類
パントテン酸
(ビタミンB5)
糖質、脂質の代謝 男性:
5mg
女性:
4mg
なし 鶏肉、しいたけ、豚肉、牛肉、乳製品、など
ビタミンB6 タンパク質の分解、合成 男性:
1.4mg
女性:
1.2mg
男性:
60mg
女性:
45mg
ししとう、モロヘイヤ、なすび、わさび、切り干し大根、など
ビオチン
(ビタミンB7)
糖、脂肪酸、アミノ酸の代謝 男性:
50mg
女性:
50mg
なし 鶏レバー、モロヘイヤ、ウナギのかば焼き、ニンジン、春菊、など
葉酸
(ビタミンB9)
細胞の産生、再生 男性:
240μg
女性:
240μg

男性:
1,000μg
女性:
1,000μg

ほうれん草、アスパラガス、春菊、納豆、鶏レバー、など
ビタミンB12 DNAの合成、脂肪酸代謝、エネルギー生成 男性:
2.4μg
女性:
2.4μg
なし

貝類、魚類

ビタミンC コラーゲンの合成、ミネラルの吸収、活性酸素除去 男性:
100mg
女性:
100mg
なし アセロラ、ゆず、キウイ、すだち、レモン、赤ピーマン、黄ピーマン、ブロッコリー、かぶ、など
ビタミンD ミネラルの代謝、恒常性維持、骨の代謝、テストステロン分泌 男性:
5.5μg
女性:
5.5μg
男性:
100μg
女性:
100μg
メカジキ、きのこ類、たら、乳製品、サーモン、牛レバー、日光に当たる、など
ビタミンE 免疫維持、活性酸素除去 男性:
6.5μg
女性:
6.0μg
男性:
800μg
女性:
650μg
とうがらし、えだまめ、らっかせい、なす、ほうれん草、かぼちゃ、など

水溶性ビタミンの中には上限値がないものもあり、これは多く摂取しても尿で排出されるからです。あと特筆すべき点としては、ビタミンDは日光に当たることでも生成されます

現段階では、日光に当たることで生成されるビタミンDも、食事から摂取されるビタミンDも同じだとされています。たとえば腕だけを1日15分間日光に当てれば1日に必要なビタミンDを生成できると言われているので、普通に生活していれば必要なビタミンDを生成できている可能性が高いです。

私の場合は家に引きこもっていることが多いため、天気の良い日はベランダで日光浴をしています。

ミネラルの役割、分量、食材

牛乳

ミネラルの種類 役割 推奨量 上限量 多く含まれる食材
ナトリウム 水分バランスの調整、浸透圧維持

男性:
8g未満
女性:
7g未満

なし 梅干し、味噌、紅しょうが、塩、など
カリウム 浸透圧維持 男性:
2,500mg
(目標量は3,000mg)
女性:2,000mg
(目標量は2,600mg)
なし ほうれん草、おかひじき、さといも、アボカド、バナナ、メロン、すだち、さわら、かんぱち、など
カルシウム 骨の構成成分、筋収縮や神経興奮の抑制 男性:
800mg
女性:
650mg
男性:
2,500mg
女性:
2,500mg
牛乳、豆腐、わかさぎ、干しエビ、いわし、あゆ、ししゃも、小松菜、モロヘイヤ、など
マグネシウム

栄養素の分解、合成、筋収縮や神経興奮の抑制

男性:
370mg
女性:
290mg
なし ほうれん草、サバ、アーモンド、カシューナッツ、ゴマ、サーモン、など
リン 骨や歯を構成 男性:
1,000mg
女性:
800mg
男性:
3,000mg
女性:
3,000mg
肉類、魚介類、卵、大豆製品
酸素の運搬、ミオグロビン(筋肉中に酸素を蓄える)の構成成分 男性:
7.5mg
女性:
6.5mg
男性:
50mg
女性:
40mg
レバー、豚もも、牛赤身、卵、かつお、いわし、小松菜、ブロッコリー、ほうれん草、キャベツ、納豆、など
亜鉛 タンパク質、DNAの合成 男性:
10mg
女性:
8mg
男性:
45mg
女性:
35mg
牛肉、カボチャの種、ヒヨコ豆、カシューナッツ、ヨーグルト、エビ、豆類、ほうれん草、にんにく、など
ヘモグロビンの合成、免疫反応、エネルギー代謝 男性:
1mg
女性:
0.8mg
男性:
10mg
女性:
10mg
牛レバー、しゃこ、いか、桜えび、うなぎのきも、あんこうのきも、豚レバー、牡蠣、いくら、など

ナトリウムとカリウム、カルシウムとマグネシウム、は相互作用があるので、セットで摂取する必要があります。ビタミンにもミネラルにも言えることですが、筋肥大に重要なことはもちろん、そもそも体を健康に保つために必要な栄養素です。

そして筋トレをしている人の場合筋肉の修復に必要な栄養素がプラスされるので、普通の人よりも多く摂取する必要があります。

ビタミン&ミネラルをどのように摂取するか

ビタミン&ミネラルの摂取

ビタミン&ミネラルそれぞれの役割、摂取量、多く含む食材などについて紹介してきました。しかし、「食材を把握して網羅的に摂取するのは困難だ」と思われるでしょう。

私もそう思います。どの食材にどれだけのビタミン&ミネラルが入っていて、どのようなレシピにすれば理想的なのか、などは頑張ればわかるかもしれませんが、少しレシピが変わったらもう数字がわからなくなるでしょう。

そこまで厳密に考えずにある程度多めに摂取すれば問題ないかとは思いますが、そもそも毎日野菜や果物を多く摂取すること自体が苦痛です。

そこでおすすめ、かつ筋トレしている人のほとんどが取り入れているのがマルチビタミン&ミネラルのサプリメント飲むということです。ある程度マッチョな人に重要なサプリメントを聞いたら、おそらくプロテインの次にマルチビタミン&ミネラルが挙げられるでしょう。

ビタミン&ミネラルは重要な栄養素ですが、上で説明した通りすべてを必要量摂取するのが難しいです。食事だけで賄おうと思えば、タンパク質よりも難しいです。ある意味プロテインよりも優先度の高いサプリメントかもしれません。

マルチビタミン&ミネラルは必要なビタミン、ミネラルがすべて含まれたサプリメントですが、選び方のポイントとして成分量が十分なものを選ぶ必要があります。

中には成分が少なすぎるものもあるので注意が必要です。逆に海外製のものの中には成分量が多すぎるものもあるので、それも辞めた方が良いです。

成分量を比較し、私は最終的にネイチャーメイドのスーパーマルチビタミン&ミネラルを使用しています。

海外で人気のアナバイトやオプチメンでも良いかと思いますが、アナバイトを使っていたアスリートがドーピング検査に引っかかる事例が複数報告されました。アナバイト自体にはドーピングに引っかかるような成分は入っていないので、おそらく製造過程で混ざってしまったと言われています。

だからといって海外製品が一概に危険というわけではありませんが、私の場合海外で作られていても、日本市場で一般的に売られているネイチャーメイドを選択しています。

成分含有量的にも引けを取っておらず、成分量に対する単価的には同等です。あと強いて挙げると海外で普及しているマルチビタミン&ミネラルはビタミンAの含有量がやたら多いので、水溶性ビタミンを多く摂るために多少多めに飲むとすぐにビタミンAが上限値を超えてしまうということがあります。

私の場合、結果的にネイチャーメイドのものを1日3粒、朝、昼、夜、で飲む形で落ち着いています。1日1粒で数値的には1日に必要なビタミン、ミネラルを摂取できるのですが、筋トレをしていて体重が多少重く、また筋繊維の修復に必要な分量もあるので、上限値を超えない範囲で多少多めに摂取しています。野菜や果物を毎日しっかり摂取できていないこともあります。

ちなみに、海外ボディービルダー御用達のアニマルパックというマルチビタミン&ミネラルがあるのですが、驚くような成分含有量になっています。上限値などまったく無視した成分含有量です。私も試したことがあるのですが、尿が真っ黄色になり、明らかに過剰摂取を感じました。

ネイチャーメイドを1日3粒くらいが私にはちょうど良いと感じています。

Bitly
タイトルとURLをコピーしました