社会不適合者がフリーランスに向いてるって本当?卵が先か鶏が先か

社会不適合者

今はフリーランスという働き方が一般化していて、毎年フリーランス人口は右肩上がりに伸びています。そうすると、「自分は会社員向きなのか、それともフリーランス向きなのか」といった疑問を持つ人が出てきます。

あくまでも主観的な意見ですが、特に日本社会は排他的で同調圧力が強い傾向にはあるでしょう。結果的に「人と少し違うところがある」「一般社会に馴染みにくい」といった人ほどフリーランスに強い魅力を感じるかもしれません。

そこから派生して、社会不適合者ほどフリーランスに向いているのではないか?という説も出てきているようです。これについて、自分自身の会社員とフリーランス両方の経験と、周囲の人を見ていて思ったことをベースに考察していきます。

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そもそも社会不適合者とは

社会不適合者の明確な定義は捉え方によるかと思いますが、ざっくり言えば社会でうまくやっていけない人のことです。なぜうまくやっていけないのか理由は様々かと思いますが、具体的には以下のような項目が挙げられるでしょう。

  • 考え方が独特すぎる
  • ADHDなどの発達障害がある
  • 協調性がない
  • 責任感がない
  • 自己中心的
  • コミュニケーション能力がない
  • 人見知りすぎる
  • 人付き合いが極端に嫌い
  • 時間を守れない
  • 朝起きるのが苦手
  • 自意識過剰

他にもいろいろあるかもしれませんが、いずれにしてもなんらかの理由で社会で他人とうまく共存することができません。多くの項目に当てはまる人もいれば、たとえば他の項目は当てはまらないものの人見知りが過度でうまくやっていけない、といった人もいるでしょう。

結果的に社会に適合できないという点では同じですが、その原因は十人十色です。最近は発達障害に注目されることが多いですが、どうしてもミスをしやすい、周囲と歩調を合わせることが難しい、といった方も多いかもしれません。

自分は社会不適合者だからフリーランスになったのか?

まず私自身の経歴ですが、フリーランス→会社員→フリーランス、といったやや特殊な経歴です。私は大学卒業後フリーター兼フリーランスのような形で生計を立てていました。日雇いの引っ越しのアルバイトをしたり、ライターや本当に簡単なプログラミングの仕事をもらったりです。

ここから私はとあるSIerに就職することになったのですが、きっかけはちょっとしたネットワーク管理のアルバイトでした。そのときたまたまネットで見つけた簡易的なネットワーク管理のアルバイトをやっていたのですが、そこで社員として働いている人たちを見て、焦りを感じたのがきっかけです。

アルバイトをしていた企業を受けたのですが、書類選考であっさりと落ちました。その後面接のノウハウを研究したり自分のアピールポイントをまとめたりいろいろと対策を行い、なんとかアルバイトしていた企業と同等くらいの規模の企業に入社しました。

せっかく入社したのになんで辞めたの?

上記の企業は結局5年ほどで辞めています。メーカーのSEとして働いていたのですが、結局のところキャリアを積めば積むほど管理側に出世していくことになり、悪く言えば潰しが利かなくなります。その後転職を2回して2社経験しましたが、今現在はフリーランスです。

フリーランスに戻ってからは、在宅での受注開発や、IT系のライティング業務を行っていました。現場のプロジェクトに参加したこともありますが、在宅の方がやはり自由度が高く好んでいます。フリーランスエンジニアの仕事の探し方や仕事内容については以下の記事でまとめています。興味のある方はぜひご覧ください。

フリーランスエンジニアの仕事内容とその探し方

私は社会不適合者なのか

Free Stock Photo of Doubts and ideas concept - Businessman with questions marks Created by Jack Moreh

最終的に私が社会不適合者かどうかですが、それは自分でもわかりません。特に物凄く社会不適合者かと言われればそうでもないような気がしますし、かといって社会に順応するタイプかと言われればそうでもないかもしれません。

正直なところ、どっちでもいいと思っています。なぜなら、今自分がやりたいことや生活の優先順位を考えて会社員かフリーランスかを選ぶのが重要なのであって、そっちの方が社会不適合者かどうかよりも重要だと思うからです。

逆に言えば、多少個性が強くてもそれを武器に会社員としてやっていくことも可能かもしれません。もちろん苦労も多くなるとは思いますが、絶対に無理というわけではないでしょう。適性を考えることもたしかに重要かもしれませんが、そのときやりたいことや、もっとも効率的だと思う選択肢を選ぶと良いと思います。

周囲の会社員とフリーランスの比較

Free Stock Photo of  Businessman drawing a circle around people icons Created by Jack Moreh

そもそも社会不適合者の定義自体曖昧なのですが、たとえ会社員であっても空気を読むことや周囲と同調することだけがすべてではなく、周囲の人間関係によっては個性的なキャラが受ける可能性もあります

逆に言えば、フリーランスだって仕事の取り方や案件によってはクライアントの意向を汲んで、ある意味空気を読むことが重要になるかもしれません。会社員かフリーランスかで単純比較することは難しく、周囲の人間関係や業務内容によるのではないでしょうか。

この前提の上で、私の周囲の会社員とフリーランスを比較してみます。

会社員は人それぞれ

当たり前かもしれませんが、会社員だからきっちりした性格をしている、社会の枠組みにハマるのが好きな人が集まっている、というわけではありません。いわゆる普通の価値観を持っている人もいれば、明らかに変わった価値観を持っている会社員もたくさんいます。

たとえば私の知っている例だと、「技術力は異常に高いが夏場でも風呂に一週間入らない、家の鍵は3年前に紛失してから一度も掛けていない、赤い服しか着ない、週に3回は寝坊して昼から出勤、自炊はから揚げと米のみ、電車の席が空いていれば上司が何人も立っているのに平然と自分が座る」といった方がいました。

この方が社会不適合者かどうかはわかりませんが、少なくとも変わっています。会議のすっぽかしなども多々ありましたが、技術力だけではなく人間性的になぜか憎めない、周囲に好かれている、といったこともあったのです。

結果的に同期の中では出世している方でした。一般的な例ではないかもしれませんが、必ずしも社会人だから社会適合者でなければならないとは限りません。

フリーランスは目的意識が強い

会社員と同様にフリーランスも性格は人それぞれで、社会不適合者かどうかも人によるでしょう。しかし、フリーランスは共通して目的意識が強い傾向があると思います。目的意識が強いと言っても形は人それぞれで、いわゆる意識高い系の人もいれば自分のワークライフバランスを保ちながら短時間で効率的に必要なだけ稼ぎたいという人もいます。

いずれにしても、なんらかの目的を持ちながらフリーランスとして活動している人が多いということです。周りに合わせるよりも自分の目的や効率性で考えるため、見方によっては社会不適合者とも言えるでしょう。

フリーランスに社会不適合者が多いのは事実かも

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フリーランスも人それぞれということでしたが、体感的には社会不適合者が多いような気はします。実際、会社員が合わないからフリーランスを選んだという人も多いでしょう。または会社員として普通に就職したけれどうまくいかず、結果的にフリーランスに落ち着いた人も多いです。

そうするとフリーランスは社会不適合者の行きつく先のように思えますが、上記の通りそうでない人もいて、またフリーランスになって社会不適合者の生活が癖になった社会不適合が加速した、ということも多々あるはずです。

一例としては、会社員時代には毎朝きちんと起きて会社に時間通りに出勤していたが、一度フリーランスの自由さを味わったらもう戻れない、夜型の生活になってしまった、といったことが考えられます。

他には、会社員時代には苦手な相手とも我慢して関わっていたが、フリーランスになってからは自分と合う相手にだけ絞って人間関係を作っている、といった人も多いです。もちろん、逆にフリーランスになってから意識的に早朝に起きている人もいれば、あえて自分の成長のために苦手な人と積極的に関わっているフリーランスの人もいます。

会社員時代には社会になんとか適合していたがフリーランスになってから社会不適合者の傾向が強まったという人もいれば、逆に会社員時代は寝坊したり責任感は欠如していたがフリーランスになってから社会適合者の見本のような人物になった、といった人も知っています。

ただしフリーランスは自由度の高さが魅力なので、日本の一般的な会社に合うような思考回路、生活リズムを貫いている人は少数派かもしれません。もともと日本社会にあまり適合しない社会不適合者がフリーランスを目指しやすいこともあり、逆にフリーランスになってから社会不適合者の傾向が強くなる、ということもあるのです。

協調型思考よりも目的達成型思考がフリーランスに向いている

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上で説明した通り、ひとことに社会不適合者と言っても根本的な原因は様々です。この中でも、人に合わせるのがあまり得意ではない、人に合わせるよりも自分自身で目的意識を持って取り組んでいきたい、といった方はフリーランスに向いているでしょう。

たとえば私の例でも私が社会不適合者かどうかはわかりません。しかし、会社員時代もフリーランス時代も、効率的に稼げるスキルを身に付けたいスキルによって短時間で稼げるようになったり不労所得を持ちたい、といった考え方を一貫しています。

だからこそ最初にプログラミングやライティングといった仕事を選択し、会社員になった際もプログラミングスキルを磨きたいと考えていました。会社員が良い、フリーランスが良い、と比較するつもりはありませんが、私のようにスキルや不労所得に関心の強い人はフリーランスの方が向いているかとは思います。

社会不適合者かどうかよりも、目的に応じて会社員かフリーランスかを選ぶと良いでしょう。ただし世の中にはもっといろいろな選択肢があるので、いきなりフリーランスは厳しいという方は、日本社会から離れてみるために海外就職してみるといった選択肢もありです。

私自身海外就職した経験はありませんが、会社員だった頃に数ヶ月の短期間ではありますがマレーシア、インド、東南アジアに駐在した経験があります。価値観が変わると言えば陳腐ですが、少なくとも日本企業で普通に働かなくてはいけない、という意識はより一層なくなりました。

いろんな選択肢があり、なおかつ仮に選択に失敗しても大丈夫で、なおかつ失敗を楽しむ感覚があれば最高だと思います。

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