自重トレーニングのメリット・デメリット!自重でも大きい体は作れる

自重筋トレ

自重トレーニングでは大きい筋肉は作れない、自重トレーニングなんて初心者向け、といったことをたびたび耳にします。たしかに負荷の弱い自重トレーニングで大きい筋肉を作ることは難しく、初心者向けのトレーニングです。

しかし、実は自重トレーニングでも強い負荷をかけることが可能で、そうすればもちろん筋肥大も可能です。増量しながら負荷の強い自重トレーニングを行うと、筋肥大とともに体重が増えて、さらなる筋肥大を狙えます。

自重トレーニングもウエイトトレーニングも、筋肉に負荷をかけて筋繊維を破壊するという点ではまったく同じです。負荷が自分の体重なのか、ウエイトなのかという違いだけです。

とはいえ自分の体重を使うことから動きとして負荷のかかり方がウエイトトレーニングとは異なるので、自重トレーニングのメリットとデメリットについて解説していきます。

ちなみに、自宅でできる高強度メニューは以下です。

自宅でできる!筋トレ上級者におすすめのメニューを厳選して紹介

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自重トレーニングのメリット

自重トレーニングのメリット

私自身自重トレーニングのみを行っており、また筋肉をある程度大きくしています。スペック的には以下のような感じなので、自重では筋肥大しないと考えている方からすると意外かもしれません。

身長:168cm
体重:80kg
体脂肪率:10~15%くらい
胸囲:110cmくらい
腕回り:40cmくらい
太もも:65cmくらい

筋トレを始めて2年弱で20kg近く増えていて、この筋肉は自重トレーニングのみです。そのため自重トレーニングを個人的に信頼している面があるのですが、ここではあくまでも中立の立場で解説します。

自重トレーニングには以下のようなメリットがあります。

  • 自宅で好きなタイミングで気軽にできる
  • ジム代がかからない
  • 順番待ちなどがない
  • 広範囲に負荷をかけやすい
  • できることが増えると面白い
  • 筋肥大すると負荷も大きくなる

上の3つはトレーニングの性質ではなく、環境的なメリットです。下の3つはトレーニングの性質に着目したメリットです。それでは、それぞれのメリットについて解説します。

自宅で好きなタイミングで気軽にできる

自重トレーニングは基本的に自宅でできるので、ジムに行く必要がありません。公園などでトレーニングしている人もいますが、それほどお金をかけずに自宅に環境を作ることも可能です。私は外出自体が面倒なので、ジムにも公園にも行っていません。

自宅で好きなタイミングで気軽に筋トレできるので、これは大きな魅力かと思います。私は自宅で記事を書いたりプログラミングしていることが多いので、作業の合間に集中力が切れたタイミングや、体を動かしたくなったタイミングに筋トレしています。

またあえて一回の筋トレで追い込まず1セットか2セットで止めておいて、後から追いこむ日もあります。筋トレは正しい理論を抑えることが重要ですが、理論を抑えた上であれば自由に気分に任せてやるのがおすすめです。

その方がやりたいときにできるので、楽しく気持ちよく継続できるかと思います。

筋トレの理論については、以下の記事でまとめています。

筋トレに必要なのは知識だけ!根性も時間もお金もいらない!

ジム代がかからない

ジム代はそれほど高いものではないかもしれませんが、自重トレーニングならジム代がかかりません。毎月固定費を支払うのが嫌な方には大きなメリットでしょう。自宅でもちょっとした器具を置いたりプロテインなどのサプリメントを購入するお金はかかりますが、サービスに対して固定費を払うわけではありません。

順番待ちなどがない

ジムは行くまでも面倒ですが、特に混んでいると器具を自由に使えないという面倒くささがあります。その結果、筋トレを始めたばかりの方がなんとなく遠慮してしまったり、筋トレ歴の長い人が器具を独占しているような状況もあるでしょう。

同じお金を払っているので当然筋肉レベルなどは関係なく平等に器具を使うべきですが、マナーのなっていない人がいるのも事実です。注意してトラブルになったりしても面倒なので、悪くない人が大人の対応で我慢しなければならないこともあるでしょう。

自重トレーニングならジムに行く必要がなく、器具の順番待ちをするようなこともありません。自宅で自由にできます。

広範囲に負荷をかけやすい

ここからはトレーニングの性質に着目したメリットです。まず自重トレーニングは広範囲に負荷をかけやすいという特徴があります。たとえば懸垂とラットプルダウン(器具を使って上から下に引っ張る広背筋のトレーニングメニュー)を比較した際、懸垂の方が体幹にも負荷がかかります。ラットプルダウンの動画を一応載せておきます。

ラットプルダウンは器具に体が固定されていますが、懸垂は固定されていません。体の軸がぶれると体を引き上げる際に無駄な力が生じるため、本人の意識の有無に関わらず自然と体幹に力が入るのです。

また少し後ろに角度を付けると、広背筋と同時に腹筋にも負荷をかけられます。このように、自重トレーニングは狙った部位以外(主に体幹)にも負荷がかかります。

ベンチプレスとプランシェ腕立て(足を浮かせる腕立て伏せ)を比較しても、ベンチプレスは台に体を密着させて固定させるのに対し、プランシェは体が宙に浮いています。その結果、広背筋や大臀筋(お尻)も使って体を支える必要があるのです。

ちなみにプランシェ腕立ては以下のようなものです。

動画の前半は解説で、後半で実演しています。

できることが増えると面白い

これは主観も含まれていますが、自重トレーニングはできることが増える面白さがあります。私自身自重トレーニングで筋肥大を狙っていますが、これが一番の理由かもしれません。二番目はジムに行くのが面倒、好きなタイミングで自由にやりたい、ということです。

上のプランシェ動画でもわかる通り、普通の人ができないことができると面白いです。できて何になるの?という声もあるかもしれませんが、特にどうにもなりません。

私は上で挙げたプランシェや、マッスルアップ、バク転バク宙などのアクロバット種目を取り入れています。

マッスルアップは以下のように懸垂よりも上に体を持って行く種目です。

反動を付けると案外簡単ですが、無反動だと難易度は高いでしょう。自重トレーニングはこういった技を習得するという目標も持てるので、個人的には面白さを感じています。

ただし、技の習得のみを第一に考えると必要な筋肉のみを大きくし、使わない筋肉はなるべく鍛えない方が有利です。それでは筋肥大という目的は達成できないので、私の場合筋肥大させて体重を増やしつつ、技の習得もする、見方によっては矛盾する2つの目標を掲げています。

筋肥大すると負荷も大きくなる

自重トレーニングは自分の体重が負荷です。つまり、筋肥大して体重が増えると自動的に負荷も大きくなるのです。たとえば器械体操選手のように自重でのパフォーマンスを最大化するなら、なるべく体重を軽い状態で維持しつつ、必要な筋肉のみを発達させます。

たとえば下半身の重い筋肉は不要です。しかし筋肥大が目的の場合、下半身の筋肉を大きくすれば、上で挙げたようなプランシェやマッスルアップの難易度は上がります。その分上半身も大きくなるので、筋肥大がさらなる筋肥大につながります。

自重で最大限パフォーマンスを上げたいなどでない限り、特定の種目に関係ない筋肉も大きくしつつ、負荷を上げて筋トレしていくのがおすすめです。逆にどうしてもすごいプランシェがしたい、マッスルアップの達人になりたい、などの希望があれば体重は増やさない方が良いでしょう。

特に下半身や大胸筋を大きくしすぎると体重が増え、自重でのパフォーマンスには不要かつ不利になる場合があります。

自重トレーニングのデメリット

自重トレーニングのデメリット

自重トレーニングのデメリットは以下です。

  • モチベーションを維持しにくい人もいる
  • 自宅にある程度のスペースが必要
  • 負荷の調整が難しい
  • 負荷が分散する

上の2つは環境的なデメリットで、下の2つは自重トレーニングの特性によるデメリットです。それぞれについて解説します。

モチベーションを維持しにくい人もいる

ジムで筋トレする場合、筋トレ仲間ができたり、そうでなくても他の人が頑張っている様子が見れます。しかし自宅などで自重トレーニングを行う場合、悪く言えば孤独です。筋トレ仲間ができることもないでしょう。

SNSなどでつながれるかもしれませんが、直接会うわけではなく、またわざわざSNSに自撮りをアップしたりするのも面倒で、結果的に孤独な戦いになります。

これは勉強などにも共通するかもしれませんが、自分一人でやるのが苦手な方にとってはデメリットかもしれません。逆に一人でコツコツやるのが得意な方にはデメリットにはならず、むしろ自分のペースでできるのでメリットです。

筋トレを通じて、一人でコツコツ積み重ねる根気を身に付けるのもおすすめです。

自宅にある程度のスペースが必要

自宅で筋トレするためには、ある程度のスペースが必要です。器具を何も置かない場合も、腕立て伏せをできるくらいのスペースは必要になります。器具を置く場合さらにスペースが必要ですが、置けないということはあまりないかと思います。

私の場合場所を取る器具としては懸垂バーとスピンバイクを置いています。

懸垂バー

スピンバイク

この2つは最強の筋トレアイテムと思っています。スピンバイクは有酸素運動のイメージが強いかもしれませんが、重くして全力で漕げば高強度の筋トレになります。私は下半身はスピンバイクでの筋トレのみですが、始めて1年弱でそれなりに筋肥大しました。

大腿四頭筋

スピンバイクを漕ぐときはなるべく後ろ側の大臀筋とハムストリングの負荷が強くなるよう角度を調整しているので後ろ側の筋肉の方が自信があるのですが、自撮りが難しかったので大腿四頭筋になりました。

凄い筋肉というわけではありませんが、少なくともいわゆるチキンレッグではないかな、といった印象です。上でも紹介しましたが、太もも周りはだいたい65cmくらいなので、スピンバイクの効果は大きいのではないでしょうか。

ちなみにスピンバイクを始める前は片足のジャンプスクワットなどをやっていましたが、その頃は60cmないくらいでした。奥の布団がぐちゃぐちゃなのは気にしないでください。

Bitly
Bitly

懸垂バーは80kgくらいの体重でマッスルアップでがんがん負荷をかけ続けていますが、まったく壊れる気配はありません。使い始めてから2年以上は経過しているので、丈夫ですね。

スピンバイクも懸垂バーも口コミやコスパを考え、安くて丈夫な商品を選択しました。とはいえ似たような商品で、なおかつ丈夫で安いものは他にもあるので、粗悪品でなければなんでも良いとは思います。

それなりに良いものをパッと買って、ぜひトレーニングを始めてみてください。

負荷の調整が難しい

ウエイトトレーニングの場合重さを変えれば負荷の調整が簡単で、たとえば筋肥大に合わせて少しずつ重くすることで、10回で限界が来る負荷に調整できます。一方で、自重トレーニングの場合最適な負荷に調整するのが少し難しいです。

上で紹介した例だと自重の中でもスピンバイクは重さと回転数を自分で自由にコントロールできるので負荷の調整は簡単ですが、懸垂の負荷調整は多少難しいです。

たとえば懸垂が簡単に10回できる人にとっては物足りず、逆に10回もできない人にとっては負荷が大きすぎます。またありがちな間違いとして、10回が簡単だから連続で20回、30回、と回数を増やす方がいます。

回数を増やすと使う筋肉が遅筋寄りになり筋肥大は起こりにくくなるので、必ず回数ではなく強度を上げることが重要です。

そして強度の上げ方としては、なるべく上まで引き上げる反動を使わない可動域を広げる、などがおすすめです。

たとえば懸垂の場合、マッスルアップに近づくように最大限バーの上に体を引き上げることで、負荷が強くなります。無反動で本気で上に引き上げるようにすれば、仮にマッスルアップができなくても、10回程度で限界が来るでしょう。

逆に負荷が大きすぎる場合、上げれるところまで上げる形で、10回頑張ると良いでしょう。いずれにしても10回程度で限界が来るように力を入れればそれでOKで、継続していればできることが増えていきます。

そして余裕で10回できるようになったら、さらに強度の高い種目に変更します。自重トレーニングは工夫次第でいくらでも強度を上げられるので、自重で物足りなくなることはないでしょう。

この動画の方は割と細身ですが、筋肥大させて大きくしながら自重トレーニングをすれば、より大きな体を作ることも可能です。自重トレーニングのプロになりたいのであれば、動きに必要な筋肉のみを鍛え、体重は増やさない、自重トレーニングを通じて大きな体にしたいのであればカロリー収支をプラスにして体重を増やしつつ自重トレーニングをする、ということです。

カロリー収支について詳しくは、以下の記事をご参考ください。

筋トレとカロリー収支の関係を解説!目的に応じて使い分ける

自重でもでかい筋肉が手に入る

自重ででかい筋肉

自重トレーニングとウエイトトレーニングは同じ部分もあれば違う部分もあります。そして一長一短です。自重は増量中に記録が落ちて減量中に記録が伸びることがある(体重が増えても必要な筋肉が増えれば記録が伸びる場合もある)、ウエイトは増量中に記録が伸びて減量中に記録が落ちる、という点は物理的に考えて当たり前のことですがモチベーション管理の上では重要な違いかもしれません。

自重とウエイトは一長一短なので、偏見をなくし、好みのものを取り入れる、もしくは併用するのが良いかと思います。

自重とウエイトの比較について詳しくは、以下の記事で解説しています。

自重とウエイトの違いは?どちらでも大きい筋肉は作れる

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