確定申告が面倒!フリーランスが最低限やっておきたい確定申告

フリーランスの確定申告

確定申告に関しては、「確定申告で損をしない方法」「普段から節税を意識してできる行動」などなどいろいろな情報があります。インターネットで検索してもお得な情報がいろいろ出てくるのですが、正直情報が多すぎてよくわからない、とにかくもっと簡単に確定申告したい、とお考えの方は多いはずです。

そこで、簡単かつ最低限の確定申告を紹介します。

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白色申告を行う

白色申告、青色申告、といった用語を耳にしたことがあるかもしれません。ざっくり言えば、以下のような違いになります。

白色申告 手続きが簡単な代わりに、金銭的なメリットが少ない。
青色申告 手続きが難しい代わりに、金銭的なメリットがある。

白色申告の方が簡単だけれども、青色申告で手間を掛けた方がお得ですよ、ということです。そのため青色申告がおすすめされることが多いのですが、まだそれほど儲かっていないしとにかく簡単に確定申告を済ませたい、仕事で余裕がないのに確定申告のことまでかまってられない、といった方も多いでしょう。

また「開業届」や「青色申告承認申請書」というものを税務署に出していないと、そもそも青色申告できません。労力、時間的余裕がないうちはとりあえず白色申告で済ませておいて、事業が軌道に乗ってきて余裕が出たら青色申告を検討する、ということでも問題ないかと思います。

一般的には青色申告の方が良いと言われますし実際金銭的に得なのですが、そうは言っても面倒ですし、確定申告のせいで本業がおろそかになっても本末転倒です。

白色申告のやり方

白色申告

白色申告のやり方には主に三種類あり、以下のようになります。

①税務署に郵送する
②税務署に直接持って行く
e-Tax(電子申告システム)を利用する

上の二つは手元に書類を作成する方法です。最後のe-Taxは手元に書類を作成するのではなく、すべて電子上で完結する手続方法になります。今の時代はe-Taxの方が楽かとは思います。

ただし、①②の方法でも、手書きではなくパソコンで書類を作成することが可能です。国税庁のページである「確定申告書等作成コーナー」から書類を作成するのですが、パソコンで書類を作成するのとe-Taxとでは意味が異なります

e-Taxはパソコンで書類を作成するだけでなくそのままオンラインで申請までできるシステムです。混同される方が多いようなので、ご注意ください。

以降、①②の方法と、③の方法について紹介します。

①②書面で提出する場合に書類作成する方法

白色申告で書類を作成する場合、郵送か持ち込みかに関わらず以下の書類が必要です。また手書きでもパソコンでも同じ書類を作成することになります。ただし表記名が異なるので、パソコンから書類作成する場合の表記名はカッコ書きで書いておきます。

  1. 確定申告書B(パソコンの場合は所得税ボタンから)
  2. 収支内訳書(パソコンの場合は決算書・収支内訳書ボタンから)

日頃の領収書などは5年間の保管義務(申告内容について後から確認されたら提示する必要がある)がありますが、税務署には提出しません。税務署に提出するのは「確定申告書B」と「収支内訳書」だけです。ちなみに所得控除を受けるためには証明書が必要ですが、必須ではなく、最低限の確定申告なら不要です。

確定申告書B(パソコンの場合は所得税ボタンから)の書き方

手書きする場合

手書きの場合、確定申告書には給与、年金所得者用のA様式と、事業者向けのB様式があります。フリーランスの場合事業者に該当するので、B様式を用います。そして確定申告書Bには、「第一表」と「第二表」があります。両方とも記入しなければなりません。

こちらの「申告書B」をダウンロードしてご利用ください。フォームを一応貼っていますが、正直なところ手書きはあまりおすすめしません。理由としては、単純に面倒なのと、自動で計算してくれないためミスが発生しやすいからです。

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確定申告書Bの具体的な記述方法は以下です。

第一表

第二表

上記の記事は非常に丁寧に解説されていますが、動画でざっくり把握することもできます。

動画でざっくりと把握して、細かいところは記事を見ながら実際に埋めていくイメージで良いかと思います。

パソコンで作成する場合

パソコンで作成する場合、以下の「確定申告書等作成コーナー」を利用します。

確定申告書等作成コーナー

以下に画像付きで使い方を紹介します。まずページを開いて、「確定申告書等作成コーナー」をクリックします。

確定申告1

 

 

次に「作成開始」をクリックします。

確定申告2

次に「印刷して書面提出する」をクリックします。ちなみにここで「e-Taxで提出する」をクリックすると、e-Taxでの手続きが始まります。

確定申告3

一番下までスクロールして、「利用規約に同意して次へ」をクリックします。

確定申告4

年度を選択し、「所得税」を選択します。

確定申告5

次が重要で、「左記以外の所得のある方(全ての所得対応)」を選択します。上で手書きのやり方を紹介しましたが、確定申告書Bに該当します。ちなみに一番左の「給与・年金の方(給与・年金専用)」は確定申告書Aに該当します。

確定申告6

あとはフォームに従って処理を進め、具体的な項目を埋めていきます。細かい記載内容は上の「第一表」「第二表」をご参考ください。

収支内訳書(パソコンの場合は決算書・収支内訳書ボタンから)の書き方

手書きする場合

収支内訳書には「一般用」「農業所得用」「不動産所得用」がありますが、フリーランスの報酬を申告する場合「一般用」を使用します。手書きの場合、さきほど同様、以下のページから「収支内訳書(一般用)」をダウンロードできます。

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書き方の詳細については、以下のページで細かく説明されています。

収支内訳書の書き方

収支内訳書のベースとなる帳簿の付け方については、下の「個人事業主の白色申告書の作成方法①」の動画の解説がわかりやすいです。

パソコンで作成する場合

パソコンで作成する場合、上で所得税の申告を行ったのと同様に「確定申告書等作成コーナー」を利用します。流れはほとんど同じなので上で説明した内容を見ていただきたいのですが、以下の画面に違いがあります。

確定申告7

今回は「決算書・収支内訳書」を選択します。

また具体的な収支内訳書の作成方法については以下の動画がわかりやすいです。

また収支内訳書は日頃の帳簿を元に作成します。そもそも日頃の帳簿の付け方がよくわからないという方は、以下の動画をご参考ください。上の動画が②で下の動画が①なので、①から順番に見ても良いかもしれません。

③e-Taxでの申請方法

e-Taxでの申請に必要なもの

e-Taxで確定申告を行う場合、「マイナンバー方式」と「ID・パスワード方式」の二種類があります。それぞれ必要なものと手続きが異なるため、紹介します。

ちなみに以下の動画ですべて解説されているので、動画で見たい方はご参考ください。

マイナンバー方式で申告する場合、以下のものが必要です。

  • マイナンバーカード
  • ICカードリーダライタ

ICカードリーダライタは市販のものを使用します。

ID・パスワード方式の場合、一度税務署に行ってIDとパスワードを発行する必要があります。e-Taxで電子申請できますが、最初は税務署に行く手間がかかります。またID・パスワード方式は暫定的な処置であるため、今後e-Taxを利用されるのであればマイナンバーカードとICカードリーダライタをご用意されるのがおすすめです。

e-Taxでの申請の流れ

e-Taxで申請する場合も「確定申告書等作成コーナー」を利用します。操作の流れもだいたい同じです。

確定申告書等作成コーナー

まずページに入ったら、「確定申告書等作成コーナー」をクリックします。

確定申告1

 

次に「作成開始」をクリックします。

確定申告2

「e-Taxで提出する」をクリックします。

e-Tax1

「マイナンバーカード方式」と「ID・パスワード方式」の選択肢が出てくるので、いずれかを選択します。

e-Tax2

画面の指示に従って操作を進めると、以下の選択画面が出てくるので、「所得税」もしくは「決算書・収支内訳書」を選択します。所得税は書面作成を行う場合の「確定申告書B」に該当し、決算書・収支内訳書は「収支内訳書」に該当します。

e-Tax3

また各書類の作成方法は税務署に書類提出する場合と同じなので、それぞれ目次の「パソコンで作成する場合」をご参照ください。

白色申告におすすめの会計ソフト

白色申告とはいえ、普段から帳簿を付けておく必要があり、なおかつ上で説明した通り書類を作成する必要があります。すべて手書きやエクセルで管理するのは大変なので、会計ソフトを使用するのがおすすめです。

会計ソフトはパソコンにインストールするソフトウェア型とオンライン上にデータを保存してアクセスするクラウド型がありますが、クラウド型の方がおすすめです。理由としては、データをオンライン上に保存できるのでハードウェアごと破損する心配がないことと、クレジットカードや銀行のインターネットバンキングと簡単に連動できるからです。

入力する手間が省けます。そして白色申告なら無料で利用できるソフトがあります。それは以下の「やよいの白色申告オンライン」です。

やよいの白色申告 オンライン

白色申告に特化したソフトで、無料で使える点が大きなメリットと言えます。おすすめの会計ソフトはいくつかありますが、白色申告であればやよいの白色申告オンラインがベストでしょう。

他にも条件付きで無料で利用できる会計ソフトがあるので、気になる方はまた以下の記事をご参考ください。

フリーランスにおすすめの会計ソフト(クラウド)3選+1!

まずは最低限の確定申告から押さえる

今回ご紹介した内容は、最低限の確定申告についてです。そのため白色申告を想定しており、各種控除のための書類などには触れていません。今回の内容で最低限の確定申告が可能で、またさらにお得な方法を取る場合も今回の内容がベースになるはずです。

確定申告について詳しく解説されているサイトは多いですが、予備知識がないまま読んで混乱したり挫折したりした経験をお持ちの方も多いかと思います。このページでご紹介した基本事項が頭に入っていると他のサイトでより詳しい解説などを見た際にも理解しやすいので、ぜひ今回の内容は把握しておいてください。

おすすめの会計ソフトと、会計ソフトについて解説したページは以下です。

やよいの白色申告 オンライン

フリーランスにおすすめの会計ソフト(クラウド)3選+1!

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