発達障害とフリーランスの相性!少なくとも会社員よりは良いと思われ

発達障害とフリーランス

発達障害の影響で会社員を継続するのが厳しい、そもそもマルチタスクや人間関係が苦手すぎて就職する気にならない、といった悩みを抱えている方も多いです。発達障害があるとアルバイトなどの経験でも、「自分は会社で社会人としてやっていくのは無理かもしれない」と感じることはあるでしょう。

そこで候補に挙がってくるのがフリーランスという選択肢です。とはいえ、消去法でフリーランスを選んだだけで、それで本当にやっていけるのかわからないというのが本音のはずです。

このページでは、発達障害の方にフリーランスが向いているのかどうか、いろいろな角度から考えていきます。

この記事の要点

  • この記事の内容は明確な根拠や統計データがあるわけではなく、あくまでもフリーランスの方の発言やフリーランスの方を周囲から見た様子を元に考察したものである。
  • フリーランスには発達障害が多いと思われる。
  • 特に多いタイプは「自閉症とADHDの混合型」と思われる。
  • 自分の強みを活かし、弱点をカバーすることが必要。
  • 特に発達障害の周囲を気にせず自分の目的に集中する性質は、フリーランスとしての大きな強みになる。
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フリーランスには発達障害の方が多いと思う

実際のところ、フリーランスには発達障害の方が多いと思います。本人が公言しているケースもあれば、実際関わっていてそう感じることもあります。私自身は元会社員のフリーランスですが、正直自分が発達障害かどうかはわかりません。

人と協力して作業したりマルチタスクが苦手、一つの作業に集中すると他のことをすぐ忘れる、といった性質は自覚しています。そのせいで会社員時代困ることはありました。

また病院でADHD的なことを言われた記憶はありますが、カウンセリングでの回答で決まるだけなので、本人が自分は発達障害だと思って回答したらほぼ確実に発達障害になる仕組みになっていたと思います。

そのため、実際自分が困っているかどうかを基準にすると良いと思います。他人や医師が発達障害と言ったかどうかではなく、自分が発達障害の傾向があると感じていて、そのせいで社会生活に困っているのであれば、何らかの対策を取った方が良いでしょう。

フリーランスになるというのも、その対策のうちの一つです。

フリーランスに多い発達障害のタイプは自閉症、ADHD混合型

発達障害とひとことに言っても、細分化されます。具体的には以下です。

  別名、詳細 特徴
自閉症スペクトラム(ASD)

以下のように呼ばれることもある。

  • アスペルガー
  • 高機能自閉症
  • 広汎性発達障害
  • 対人関係が苦手
  • 口数が少ない
  • 行動、興味に偏りがある
ADHD(注意欠陥・多動性障害)

以下のように分類される。

  • 不注意優勢型
  • 多動性、衝動優位型
  • 混合型
  • 不注意
  • 多動性(じっとしていられない)
  • 衝動性(思いつきで行動してしまう)
学習障害(LD)

以下のように分類される。

  • 読字障害
  • 書字表出障害
  • 算数障害
読む、書く、話す、聞く、計算する、など基本の能力に問題が生じる。

これらの発達障害の症状が単独で現れることもあれば、混ざっているケースもあります。

そして、実態としてはそれぞれの発達障害の特徴が混ざっているケースが圧倒的に多いようです。

また混ざり方も人それぞれで、たとえば8割程度は自閉症、2割程度はADHD、などのイメージです。

この中でフリーランスに多いのは、「自閉症とADHDが混ざったタイプ」かと思います。もちろん明確な統計データがあるわけではないのですが、一人で作業していて、特定の分野で高い集中力、能力を発揮するという特性を考えると、こう考えるのが自然でしょう。

実際フリーランスで発達障害を公言している方の発言を見ても、自閉症とADHDの混合型が多いようです。

自閉症、ADHD混合型の特徴

自閉症、ADHD混合型には以下のような特徴があります。

プラスの特徴
  • 目的に対する高い集中力がある
  • 周囲に流されにくい
  • 興味関心があれば努力が苦になりにくい
  • 一つのことを徹底的に極める(自閉症強めの場合)
  • 新たなところに目を向けてチャレンジできる(ADHD強めの場合)
マイナスの特徴
  • マルチタスクが苦手
  • 周囲に合わせるのが苦手
  • 融通が利きにくい(自閉症強めの場合)
  • ミスをしやすい(ADHD強めの場合)
  • 飽きっぽい(ADHD強めの場合)

自閉症とADHDは重複する特徴と異なる特徴があります。また自閉症とADHDの割合は人によって様々なので、全員にすべての特徴が表れるわけではありません。自閉症が強いかADHDが強いかによって特徴は異なりますが、他にも個々人のもともとの性格によっても当然変わってきます。

発達障害の特徴がフリーランスとしての強みになる理由と注意点

発達障害の特徴はフリーランスとしての強みになります。ただし注意点もあり、まとめると以下のようになります。

強み
  • 目標に向かって高い集中力を発揮する
  • マルチタスクが苦手な分目の前のことだけ考えられる
注意点
  • 自閉症強めの場合、必要に応じて意識的に作業を切り替えることも必要
  • ADHD強めの場合、関心をそらさずに一つの作業に集中することも必要
  • ADHD強めの場合、ミスをしないよう注意すること、またミスをする前提で確認に力を入れることが重要

自閉症、ADHDいずれの場合にも共通する強みとしては、目標に向かっての高い集中力です。会社員の場合目標、目的だけでなく、どちらかというと周囲に合わせて行動することが重要になります。

フリーランスの場合周囲に合わせることよりも自分が目標に向かって行動することが重要なので、発達障害が強みになると言えるでしょう。

ただし自閉症の場合は一つのことに集中する、ADHDの場合は関心が移りやすいという特徴があるので、自分の状況を考えてコントロールする必要はあります。

たとえば必要に応じて仕事の内容を切り替えていったり、逆にコロコロ作業内容を変えずに一つのことにフォーカスしなければならないこともあります。

また会社員と違ってマルチタスクが求められる場面はほとんどありません。仕事の受け方などにもよりますが、基本的には納期が決まっていたり、自分でサービスを作っている場合は納期すらありません。

つまり自分で作業を決めてそこに向かって集中することができるのです。作業しながら電話対応、来客対応もする、他の社員とも会話する、といったマルチタスクが求められないので、発達障害の弱点が目立ちません。

ADHD強めの場合ミスをしてしまうこともあるため、まずミスをしないよう注意すること、さらにミスをする前提で確認に力を入れることは重要です。この点に関しては、フリーランスでも会社員でも同じでしょう。

ただしフリーランスの方が自分の決めた作業にのみ集中でき、またマルチタスクではありません。その分会社員の仕事に比べるとフリーランスでの仕事の方がミスをする要因は少なく済むはずです。

フリーランスに必要なのは目標と集中力

フリーランスにとって、目標と集中力がすべてだと考えています。いろいろな意見があるかもしれませんが、私が数年間フリーランスとして働いてきた感想です。詳しくはモチベーション管理やフリーランスの勉強・仕事の始め方の記事で解説しています。

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