筋トレとカロリー収支の関係を解説!目的に応じて使い分ける

カロリー

「筋トレをすると筋肉が太くなるから体重が増える」「筋トレをすると体脂肪が落ちて体重は軽くなる」このどちらも正解です。では、体重が増えるときと逆に体重が減るときで何が違うのでしょうか?

その答えはカロリー収支です。カロリー収支がプラス(カロリー超過)になれば体重は増加し、逆にカロリー収支がマイナス(カロリー欠損)になれば体重は減少します。

このページでは、そもそもカロリー収支とは何か、目的に応じてどのように調整すれば良いのか、などについて解説します。

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カロリー収支とは?

カロリー収支とは、消費カロリーと摂取カロリーの収支のことです。消費カロリーの方が多ければカロリー収支はマイナス、逆に消費カロリーの方が少なければカロリー収支はプラスとなります。

筋トレによって体重が減るかどうかはカロリー収支がすべてと言っても過言ではありません。もちろん体質によって食べたものの吸収率は異なるため、計算上は消費カロリーの方が多いのに体重が増えていく、逆に消費カロリーの方が少ないはずなのに体重が減っていく、といったことはあり得ます。

この場合体質も考慮して、カロリー収支を再度調整することになります。

カロリー収支を図にしたものは以下です。

カロリー収支

PFCバランスは関係ないの?

PFCバランスとは、タンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)のバランスのことです。たとえば糖質制限ダイエットを行ったり、ダイエット中でもタンパク質を多く摂取するように心掛けている方も多いでしょう。

結論としては、PFCバランスと体重に直接的な関係はありませんが、PFCバランスを意識することで摂取カロリーをコントロールしやすい、となります。詳しくは後述します。

極端に言えば、タンパク質だけを摂取していてもカロリー収支がプラスになれば体重は増えますし、糖質だけを摂取していてもカロリー収支がマイナスになれば体重は減ります。

もちろん極端なことをすれば体が飢餓状態になって栄養を取り込もうとして、後からリバウンドする可能性は高いです。

それでもそのときに体重が増えるか減るかはカロリー収支に依存します。また例外的に水分を大量に摂取した場合一時的に体重が増加し、逆に汗を大量にかいたときは一時的に体重が減少します。

ジョギングなどの有酸素運動の後に体重を測ると減っているかもしれませんが、それは脂肪を燃焼したからではなく、水分が抜けたからです。

有酸素運動のダイエット効果について詳しくは以下の記事をご参照ください。

有酸素運動のダイエット効果は高くない?複数の観点から分析します

体重を1kg減らすor増やすカロリー量

次に、どのくらいカロリー収支をマイナス、もしくはプラスにすれば1kg体重が変わるかですが、約7200kcalです。だいたい一日の消費カロリーは「体重×30」程度と言われています。

私の場合体重が80kgくらいなので、「80×30=2,400kcal」くらいになるでしょう。普段から筋トレをしていることや同じ体重の人の中では筋肉量が多いことなどを考慮するともう少し消費カロリーは多いかと思いますが、それでも劇的に増えるわけではありません。

つまり、仮に3日間何も食べずに生活したとすると、やっと1kg減るということです。水分をまったく摂取しなければもちろんもっと体重は減りますが、体脂肪が減るのは1kgです。

たとえば私が毎日2,200kcal摂取した場合、2,400kcal-2,200kcal=200kcalなので、36日で1kg分カロリー収支がマイナスになることがわかります。

厳密にこの通りになるわけではありませんが、特に減量は気長にやる必要があるとわかります。増量に関しては摂取カロリーを増やして一気に体重を増やすことも可能ですが、そのやり方だと筋肉よりも脂肪が増えてしまいます。

急ぎでない限り、増量も減量もある程度気長に、カロリー収支をややプラスかマイナスにすることで調整するのがおすすめです。

PFC1g当たりのカロリー

PFCバランスと増減量のカロリーについて解説しました。次に、どれだけの食事、栄養を摂取したらどれだけカロリー摂取することになるのかを解説します。具体的には以下です。

  • タンパク質:1g=4kcal
  • 脂質:1g=9kcal
  • 炭水化物:1g=4kcal

このようになっています。脂質だけ後の二つの倍以上あるので、それだけ脂質は太りやすいということです。ちなみに、ビタミンとミネラルによって摂取されるカロリーは微量なので、気にする必要はありません。

あくまでもカロリーを気にする上で重要なのはPFCです。上でPFCバランスとカロリー収支は直接的には関係ないと説明しましたが、間接的には関係するのです。具体的な注意点は以下です。

  • 脂質はg当たりのカロリー量が多いため、減量時は特に注意が必要
  • 炭水化物はいっぱい食べられてしまうので、減量時は特に注意が必要
  • 増量時はタンパク質だけでカロリー収支をプラスにするのは難しい上に内臓に過度な負担が掛かるので、脂質と炭水化物も必要(詳しくは下で紹介する記事で解説しています)
  • 減量中もタンパク質を減らすと筋肉が減少しやすくなってしまうので、タンパク質は体重×1.5g~2g確保しつつ、脂質と炭水化物でカロリー収支を調整する

以上のようになります。糖質を制限すると体内のエネルギーが不足して脂肪を燃焼する効果もありますが、実際は糖質をカットすることで摂取カロリーが大幅に減る効果の方が大きいです。

また減量中であっても、タンパク質は確保することをおすすめします。たとえば体重が80kgの場合、「80×1.5g~2g=120g~160g」は確保した方が良いです。

筋肥大に必要な栄養素については以下の記事で解説していますが、タンパク質が不足すると筋肉は作られません。糖質や脂質の必要性についても解説しているので、気になる方はぜひご参照ください。

筋肥大に必要な栄養素を網羅的かつわかりやすく解説します

また食事だけで糖質と脂質を制限しながらタンパク質を確保することも可能ですが、同じものを嫌々食べなければならなくなります。

上の記事でも紹介していますが、減量目的の方にもプロテインはおすすめです。甘くて美味しいので筋トレ後のご褒美にもなるでしょう。私は安くてうまいという理由でマイプロテインの「Impact ホエイ プロテイン」に乗り換えました。

マイプロテインにもいくつか種類がありますが、コスパやタンパク質の割合から考えて、Impact ホエイ プロテイン一択でしょう。サイトを見ていただければわかりますが、口コミ数も圧倒的です。

マイプロテイン

モカ味5kgとチョコレートココナッツ味2.5kgを買ってみました。

【Myprotein】

ネットで人気の味を探した結果、モカ味の人気が高いと知って試してみました。マイプロテインは溶けにくいという噂があったのですが、日本のプロテインよりも溶けやすく、味もうまかったです。

甘めのカフェモカだけど、後味すっきりといった感じです。チョコレートココナッツも買ったので、試したいと思います。また置き換えダイエットなどを検討している方は、ソイプロテインも有効です。

筋トレダイエット目的なら以下の記事などを参考にしてみてください。

マギープロデュースのソイプロテインcras(クラース)っていいの?

筋肉を増やして脂肪を減らす方法

筋トレをしているほとんどの方は、筋肉量を増やしつつ脂肪を減らしたいと考えているかと思います。方法としては、以下の二通りがあります。

  1. 増量期と減量期をわける
  2. 体重を大幅に増減量させず、緩やかに筋肥大と脂肪燃焼を目指す

まず短期間で筋肉を大きくしたいのであれば、増量期を設けた方が良いでしょう。逆に脂肪燃焼の方に重点を置くのであれば、いきなり減量期から入っても問題ありません。また目的の体によっては、増量のみ、減量のみ、といった方法もありです。

たとえばレスラーやラガーマンのように筋肉の上に脂肪も乗った大きな体を目指すのであれば、増量期だけで問題ありません。逆に細マッチョや、女性の場合スレンダーな体を目指すのであれば、減量期だけで問題ありません(極端に痩せ型の方は一度増量した方が良い)。

増量と減量を繰り返す場合のスパンは自由で、好きなタイミングで切り替えてOKです。ボディービルダーなどは大会に合わせて増量と減量を繰り返すのが一般的です。

次に、体重はあまり大幅に変えずに、徐々に筋肉を増やしながら脂肪を燃焼させることも可能です。方法としてはカロリー収支をゼロ当たりでキープしつつ、筋トレを継続することです。

こうすることによって、徐々に筋肉量を増やしつつ脂肪が燃焼していきます。ただし一気に体を変えるのであれば増量期と減量期に分けた方が手っ取り早いので、目的や理想の体、どのくらいで体を変えたいか、などによって方法を選択することになるでしょう。

ある程度適当にやることも大事

ハンバーガー

カロリー収支について解説しましたが、よほど強い目的がない限りは厳密に計算する必要はないのかな、と考えています。たとえば絶対に早く痩せたい、絶対に短期間で筋肉を大きくしたい、などの強い目標がある方は毎日カロリー収支がマイナス、またはプラスになるよう注意しなければならないでしょう。

当然筋肉を大きくするためにタンパク質を確保することなども重要です。しかし、「筋トレを趣味で楽しみたい」「急に体が変わらなくても長く続けて徐々に変わっていけば良い」と考えている方はカロリー収支を厳密に計算する必要はないかもしれません。

私自身も現在はカロリー収支を厳密に計算することはなく、また割と好きなものを好きなときに食べています。ある程度知識がある分頭の中にPFCやカロリーのイメージはありますが、厳密に気にするわけではありません。

あまりにもバランスが偏ったり過不足があるとデメリットが大きいため、調整していく程度です。たとえばジャンクフードなども普通に食べていますが、その際にはタンパク質やビタミン、ミネラルが不足するため、プロテインやマルチビタミンで補うようにしています。

またある程度筋肥大していくとそれ以上体重が増えにくくなります。私の場合80kgくらいで体重が停滞しており、そこからは徐々に脂肪が落ちて筋肉量が増えていることを実感しています。

カロリー収支やPFCをある程度気にして調整しつつも、好きなものを好きなタイミングで食べることも筋トレを長く楽しく続けるコツかもしれません

おすすめの食材については以下の記事で紹介しています。

筋トレするならこれを食べるべき!高タンパク低脂質食材を紹介

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