在宅ワークはストレスがないと思われがちですが、そんなことはありません。たしかに会社員のような人間関係のストレスはないのですが、在宅ワーク特有のストレスというものがあるのです。
在宅ワークにはどのようなストレスがあるのか、またどうすればそのストレスを解消できるのか、といったことを解説していきます。
在宅ワーク特有のストレスとは
在宅ワーク特有のストレスを列挙すると以下のようになります。
- 集中力の持続が難しい
- モチベーションが下がりがち
- 孤独感が強くなる
- 運動不足になる(座りっぱなしの弊害もある)
人間関係や、仕事の内容そのものに関するストレスは比較的少ないでしょう。どのような仕事を選ぶかにもよりますが、たとえばプログラマーでもライターでも、継続して勉強していれば確実にスキルは身に付き、仕事はこなせるようになるかと思います。
しかし、直接的な仕事とは別のところで上記のようなストレスを抱えがちなのです。客観的に見れば単なる甘えのように感じられるかもしれませんが、実際に在宅での仕事を経験したことのある方は、上記のストレスが非常に大きいことがわかるかと思います。
すべて人や仕事が直接的な原因ではないのですが、「在宅ワークという働き方特有のストレスが溜まる」ということです。上で挙げたストレスが具体的にどういうものなのか解説します。
①集中力の持続が難しい
やらないといけないのはわかっているが目の前のことにどうしても集中できない、どうしてもサボってしまう、といったことが起こりがちです。傍から見れば単なる甘えで、頑張ればなんとかなる、と思われるかもしれません。
しかし仕事をサボって楽なはずなのにむしろ苦しい状態で、頭ではわかっているのに改善するのが難しいのです。会社と違って誰かが制御してくれるわけではなく、状況としてはたとえば受験勉強などに近いかもしれません。
「やらなければならない」「でもできていない」「このままだとヤバい」「でも思うように集中できない」といったループから抜け出せなくなります。やらなければならないと焦れば焦るほどうまく集中できず、罪悪感も強くなっていきます。
②モチベーションが下がりがち
上で紹介した集中力の話と似ているのですが、少し異なります。モチベーションが低下すると、「そもそも何のために自分は頑張っているのか」「もうやりたくない」という気持ちになるのです。
会社だと周囲の社員が頑張っている様子なども目に入り、仕事に取り組むことが当たり前の状態になります。しかし在宅ワークだと周りに人はいません。そのため自分がなんのために頑張っているのかよくわからなくなってくるのです。
働かないと生活できないことはもちろんわかっているのですが、在宅ワークに限らずフリーランスはお金だけをモチベーションにするのは難しいです。なぜならそもそも何のためにお金を稼いでいるのか、なんのために今の生活を続けているのかよくわからなくなってくるからです。
③孤独感が強くなる
家で一人で作業していると、孤独な気持ちになります。会社と違って周囲の人が頑張っている様子も見えないですし、コミュニケーションを取る機会もないからです。
またたとえばSNS、テレビ、ネットなどを見ていると、どうしても楽しい人たちの様子ばかりが目に入ります。そうすると、なぜみんな楽しくて良い人生を歩んでいるのに、自分だけこんな世間から隔離された苦しい生活をしているのか、といった気分に陥ります。
④運動不足になる
在宅ワークは家に引きこもりがちになるので、運動不足になります。運動不足になると体がだるくなり、頭の働きもにぶり、結果的に生産性が落ちます。また座りっぱなしは内臓、腰に負担が掛かり、苦痛を感じるはずです。
座ることが苦痛になってしまうと当然仕事の効率も下がってしまうので、この解決方法についても紹介します。
ストレスへの対処方法
次に、上で挙げた各ストレスに対処する方法を解説します。一応もう一度列挙しておくと以下のストレスです。
- 集中力の持続が難しい
- モチベーションが下がりがち
- 孤独感が強くなる
- 運動不足になる(座りっぱなしの弊害もある)
そして、以下のようにストレスの原因を取り除きます。
- 集中力を持続させる
- モチベーションを上げる
- 孤独感をなくす
- 運動不足を解消する(座りっぱなしの弊害をなくす)
①集中力を持続させる
集中力を持続させる方法はいくつかありますが、特に効果的な方法は以下です。
- スタンディング(昇降)デスクを導入する
- どうしても集中できないときはながら仕事をする
他にも、昼寝する、仕事をいったん離れる、などが考えられますが、そのまま仕事に戻れない可能性があります。あくまでも仕事を継続し、時間を無駄にしない方法が効率的でしょう。
スタンディング(昇降)デスクを導入する
スタンディング(昇降)デスクとは、立ったり座ったりしながら作業できるデスクのことです。立って作業することで血流が良くなり、また適度に足の筋肉に負担が掛かります。その結果体のだるさや脳がボーっとした状態を解消できます。
スタンディングデスクについて詳細は以下の記事で解説しています。
どうしても集中できないときは「ながら仕事」をする
スタンディングデスクで姿勢の問題を解消できても、そもそも気分的に意識が仕事に向かっていかないこともあるかと思います。問題の解決方法は人それぞれかと思いますが、私の場合アニメを見ながら作業していることが多いです。
「ながら仕事」について詳しくは以下の記事で解説しています。
②モチベーションを上げる
モチベーションの上げ方も個人差があるかもしれませんが、私は短期目標と長期目標を設定するようにしています。またコツとして、短期目標はハードルを低く、長期目標はハードルを高く設定するようにしています。
詳しくは以下の記事で解説しています。
フリーランスのモチベーション管理は「短期目標」と「長期目標」で
③孤独感をなくす
孤独感をなくす方法は複数ありますが、「自撮りの即興スピーチ」をおすすめしています。突拍子もないように思えるかもしれませんが、詳しくは以下の記事で解説しています。
④運動不足を解消する(座りっぱなしの弊害をなくす)
運動不足を解消するには、以下の2つがおすすめです。
- スタンディング(昇降)デスクを導入する
- 自宅でできる運動をする
まずスタンディングデスクに関しては、上で紹介した集中力アップのための方法と同じです。詳しくは以下の記事をご確認ください。
スタンディングデスクは集中力アップや多少の運動不足解消にはつながりますが、あくまでも座りっぱなしの害を防ぐ程度です。すっきりするほど本格的に運動するのであれば、以下の記事をぜひご参照ください。
フリーランスは自宅で筋トレ!簡単メニューから超ハードメニューまで
筋トレは有酸素運動と違って自宅でもでき、また効果としても短時間で高い効果が得られます。ジョギングなどの有酸素運動でも良いのですが、外に出るのが面倒、肉体的にも精神的にも効果が薄い、というデメリットがあります。
ストレス解消法はアップデートが必要
在宅ワークのストレスの原因とその解消方法を紹介しました。しかし、もしかすると今回紹介した以外のストレスを抱えていたり、今回紹介した方法ではストレスが解消できないこともあるかもしれません。
またストレスだけでなくストレス解消法にも耐性があり、効果が薄れたり飽きてきてしまうこともあるでしょう。そんなときは、より刺激の強いストレス解消法であったり、別のことを取り入れてみるのがおすすめです。
たとえば筋トレなら徐々に慣れてきてしまうので強度を上げる、アニメを見ながらの仕事に飽きてきたら映画にしてみる、などです。いくら良いストレス解消法を見つけても、続けていると物足りなくなってストレスがうまく発散されなくなってくるので、ストレス解消法も随時アップデートが必要だということです。