筋トレするとハゲる?それぞれの主張と根拠をわかりやすく解説

筋肉ハゲ

「筋トレをするとハゲるのではないか」と心配している方も多いと思います。理由としては、ネット上に筋トレをするとハゲるという情報が出回っているからです。

私自身わりとハードに筋トレを行っていますが、正直ハゲるほどのデメリットがあるならあまり筋トレしたいとは思いません。そのため筋トレするとハゲるかどうかが気になり、書籍やネットでかなりリサーチしました。サイトはおそらく100サイト以上はリサーチしたかと思います。

そこでこのページでは、筋トレするとハゲるのかそれともハゲないのか、またそれぞれの主張の根拠についてわかりやすく解説します。

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【結論】筋トレは薄毛にメリットもデメリットもあるがメリットの方が大きいと思われる

まず最初に結論から説明します。結論としては、筋トレは薄毛に対してプラス面もマイナス面もありますが、プラス面の方が大きいのではないか、となります。

なぜ断言しないのかですが、私がリサーチした結果からは、100%の医学的根拠が見つからなかったからです。周辺情報の医学的根拠や統計データは存在するものの、「筋トレがどの程度薄毛に悪影響を及ぼし、逆にどの程度良い影響をもたらすのか今の医学では断定できない」ということです。

ではなぜ私が筋トレは薄毛に対してプラスの影響の方が大きいと考えているのか、解説していきます。

筋トレと薄毛の関係

詳しい解説は後述しますが、それぞれの主張とその根拠がわかりやすいように、先に表でまとめておきます。また単に男性ホルモンが増えるからハゲる、といった曖昧な主張は除外して、きちんと筋の通った主張とその根拠のみを厳選しています。また①~⑤については用語の解説も行っています。リンクで飛ぶか、下にスクロールしてご確認ください。

筋トレするとハゲる派の主張と根拠 筋トレしてもハゲない派の主張と根拠 筋トレすると薄毛が改善する派の主張と根拠

筋トレすると①テストステロンが増える

テストステロンが増えると、以下の式の通り②DHT(ジヒドロテストステロン)も増える

「テストステロン + ③Ⅱ型5αリダクターゼ = DHT」

DHTが以下の式のように脱毛因子の働きを活発化させる

「DHT + ④男性ホルモンレセプター⑤脱毛因子 (TGF-β)

薄毛になる

筋トレすると①テストステロンが増える

テストステロンが増えても②DHTの量は変わらない

DHTの量は変わらないので⑤脱毛因子の働きも変わらない

薄毛にはならない

筋トレすると①テストステロンが増える

トレードオフの関係にある②DHTが減る

DHTが減るので④男性ホルモンレセプターと結合する数も減る

⑤脱毛因子の働きは低下する

薄毛予防、改善につながる

以上のようになります。しかし予備知識がないと上の表を見てもよくわからないかもしれないので、用語の意味等簡単に解説します。ただし重要かつ見解がわかれているのは、DHTが筋トレの結果どうなるかということです。

DHTの量以外は明確な医学的な根拠があり、たとえばもともと男性ホルモンレセプターを持っている方の体内でDHTが増えれば、薄毛が進行する可能性が高いです。男性ホルモンレセプターがない体質なら仮にDHTが増えても薄毛は進行しませんが、DHTが増えれば薄毛以外のデメリットもあります。詳しくは後述します。

つまり、筋トレと薄毛の関係性は、DHTの量がどうなるのかがカギを握っていて、私が調べた限りだとそれがすべてと言っても過言ではありません。なぜならDHT以外の要素については明確な医学的な根拠があり、議論の余地がないからです。

表の各用語の解説

インテリ薄毛男性

表の中にご存じない用語が含まれていたかもしれませんので、簡単に解説します。

①テストステロン

テストステロンは善玉の男性ホルモンです。筋トレすることで増加します。モテホルモンとも呼ばれるもので、その理由はテストステロンを増やすことによって以下のようなメリットがあるからです。

  • 筋肉、骨格を成長させる
  • 体脂肪が付きにくくなる
  • 性欲が高まる
  • 精神的に前向きになる

良い意味で男らしさを作り出すホルモンです。また10代後半~20代をピークにテストステロンは減少していきます。その結果筋力低下、性欲減退、肥満、ネガティブ思考、といった問題が生じやすくなります。

また筋力が低下して太ると余計にテストステロン値が減少するという負のスパイラルに陥るため、最近では中高年ほど筋トレが推奨されることが多いです。

②DHT(ジヒドロテストステロン)

DHTは悪玉の男性ホルモンです。後述する男性ホルモンレセプターなどの体質にもよりますが、以下のようなデメリットがあります。

  • 薄毛を進行させる
  • ヒゲや体毛を濃くする
  • 皮脂を増加させる
  • 精力を減退させる
  • 前立腺を肥大させる

テストステロンがモテホルモンなのに対し、DHTは非モテホルモンとでも呼ぶべき存在です。イメージとして、テストステロンが男らしさを高めるものであるなら、DHTはオヤジ臭さを増長させるホルモンです。

③Ⅱ型5αリダクターゼ

5αリダクターゼは、テストステロンをDHTに変換させる酵素です。5αリダクターゼにはⅠ型とⅡ型があり、それぞれ以下のような特徴を持ちます。

  • I型5αリダクターゼ
    皮脂腺に多く存在し、男性ホルモンレセプターと結合することで、皮脂の分泌を増やすなどの作用がある。
  • Ⅱ型5αリダクターゼ
    前頭部や頭頂部の毛乳頭細胞に多く存在し、男性ホルモンレセプターと結合することで、ヒゲや体毛を濃くする、薄毛を引き起こす、などの作用がある。

どちらも好ましくない効果をもたらしますが、特に薄毛と関係があるのはⅡ型5αリダクターゼの方です。また5αリダクターゼは遺伝の影響が大きく、筋トレで増加するようなものではありません

④男性ホルモンレセプター

レセプターを日本語にすると受容体です。つまり、細胞の中にある男性ホルモンを受けるためのものです。上の表に記載した通り、DHTと結び付くことでDHTのデメリットを引き起こします。

DHT + 男性ホルモンレセプター = 脱毛因子 (TGF-β)

毛乳頭細胞の中の男性ホルモンレセプターとDHTが結び付くと脱毛因子を活性化させます。男性ホルモンレセプターの量は遺伝的な要因が大きく、筋トレで増加するものではありません

⑤脱毛因子 (TGF-β)

脱毛因子とは、最終的に髪が抜けるよう命令を送る因子です。脱毛因子自体にアプローチすることはできないので、薄毛になるかどうかは脱毛因子に至るまでの過程が重要です。

筋トレが影響するのはテストステロンとDHTだけ

ハゲマッチョ

各用語の解説を行ったので、改めて表を見ると比較内容が理解しやすいかと思います。そして結局のところ、筋トレが直接的に影響を及ぼすのはテストステロンとDHTだけです。5αリダクターゼや男性ホルモンレセプターへの影響がゼロかどうかは断言できませんが、影響があったとしても微々たるものです。

あくまでもテストステロンやDHTが増加した場合に、遺伝的にもともと量が決まっている5αリダクターゼの影響を受けたり、男性ホルモンレセプターと結合したりするのです。筋トレでハゲるかどうかの論点は、あくまでもテストステロンとDHTにあるということです。

個人的には筋トレで薄毛改善する説に説得力を感じている

以上の内容が、私がリサーチしてきたことのまとめです。情報を厳選しているのでもちろん省略している部分は山ほどありますが、表の内容をご理解いただければ筋トレと薄毛の関係性について人より詳しくなったと言えるのではないでしょうか。

そして個人的には、筋トレで薄毛改善する説(表の一番右)に説得力を感じています。私自身は薄毛ではなく悩んでもいないため、自分自身が効果を体感したわけではありません。また本格的にAGAが進行していれば、筋トレしたからといって進行を食い止められるとも思いません

あくまでも、強いて言うなら筋トレによってDHTを多少減少させ、多少薄毛改善に役立つのでは?という程度です。

理由としては単純で、「ほとんどの男性は30代以降テストステロンが減少し、逆にDHTは増えているから」です。もしも表の一番左の説のように、テストステロンの増加がDHTの増加に結び付くのであれば、テストステロン値の高い10代後半~20代の人がもっとも薄毛でないと話が矛盾します。

逆にテストステロン値が下がってくる30代以降は、ヒゲや体毛が薄くなり、髪の毛が生えてくることになります。実際そうではないので、「テストステロンとDHTはトレードオフの関係である」と考える方が自然なのです。

もしくは、加齢にともないテストステロン値が下がってDHTが増えているが、この二つに特に因果関係はない、と考えるのも自然でしょう。

実際、「男性の体は一定量の男性ホルモンが必要なため、テストステロン値が落ちてくるとそれをより強力なDHTで補っている」という説もあります。こう考えると、筋肉が落ちてくる30代以降に薄毛が進行することにも納得がいきます。

以上を踏まえ、私は「劇的な効果があるかはわからないが、筋トレはどちらかというとDHTを減らす。つまり筋トレすることで多少の薄毛予防、改善にはなる。」と考えています。単純に、筋トレによるストレス解消や、代謝や血流改善によって薄毛になりにくくする効果もあるでしょう。

とはいえ、体を追い込み過ぎて体調不良になるほどだと、髪の毛を含め全身の栄養の運搬が滞るかもしれません。あくまでも、筋肉がうまく成長する程度の適度な筋トレを指しています。

気にせず筋トレすれば良いと思う

筋トレでハゲるかどうかの医学的な結論はないのですが、上の表にもある通り複数の主張が存在します。そして、どちらかというと筋トレはむしろ薄毛予防、改善に役立つのではないか、という説が有力でした。

筋トレすることでDHTは減る可能性の方が高そうですし、代謝、血流アップ、ストレス解消効果なども薄毛予防、改善には役立ちそうです。また上で説明した通り、テストステロンには様々なメリットがあります。

筋トレで薄毛になる可能性が少ないにも関わらず、それを気にして筋トレしないのはもったいと言えるでしょう。もちろん筋トレ自体趣味なので絶対にやらなければならないものだとはまったく思いませんが、多くのメリットがあることは確かです。

せっかく筋トレしたいのにハゲるかどうかが気になっているのであれば、「むしろハゲ予防になる可能性が高い」「他にもいっぱいメリットがある」と思って筋トレするのがおすすめです。万が一ハゲたとしても、おそらく筋トレしなくてもいずれ近いうちにハゲたと思いますし、テストステロン増加で得られるメリットの方が大きいと思います。

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